大手監査法人と中小監査法人の違い
はじめまして。入所8年目の柴田と申します。
入所8年目と言いましたが、監査法人勤務は18年目になります。
試験合格直後は、とりえずまぁ、的な感覚で大手に入ったのを記憶してます。
その後色々ご縁があって、今の監査法人でお仕事しています。
ちょうど大手と中小を半々くらい経験しているので、自分が感じた両者の違いについてご紹介したいと思います。
【大手】
■研修ツールが充実しています
オリジナルの研修テキストや実務上の例題で直接手を動かして学んでいく研修もあります。同期が100人以上いますので、合同研修会は大会議室を使って前で発表みたいな緊張感あるものもありました。
■メールがたくさん届きます
品質管理を司る専門部署があり、さまざまな業務に関与している所員のために法人全体に網羅的に情報が伝達されます。なので、自分が直接関わらない内容もちょこちょこあります。
最初は一通一通熟読してましたが、仕事が忙しくなると読みきれず、夏休みの宿題のように溜まっていくことも。
ただ宿題と違うところは終わったかどうか先生(上司)にチェックされないところ。そのうち自分の気持ち次第になってきます。
■関与するクライアントが様々
ある程度業種ごとに部署が分かれていましたが、その部署内でも色々なクライアントに関われます。クライアント毎に監査チームが分かれていて、チームメンバーが同じケースは少ないので、監査チーム毎に人間関係や仕事環境がガラッと変わることも。
知名度の高いクライアントも多いので、自分が関われることがわかるとウキウキしたのを覚えています。
【中小】
■会計士協会の研修ツールをフル活用
オリジナルの研修テキストは少ないですが、会計士協会等が主催する研修に参加したり、講師を決めて基準等を解説する研修もあります。講師を担当する所員はプレッシャーですが、やり切った時は達成感もあり、レベルアップ感も味わえます。
前線で仕事している所員の関心度が高い研修テーマを選ぶことが多いため、業務に直接関わる内容が多く、やべっ、クライアントから聞かれそう。。話すネタに使えそう。。みたいな感覚で研修を受けることも。
■メール+月1の全体研修があります
仕事に直結する重要情報は品質管理担当から随時メール配信されますが、大手と比較すると多くはないです。
メール配信以外に、月1回の頻度で上の研修とは別に全体研修があり、そこで品質管理担当から仕事に関連する情報や最近の動向等の紹介があるので、えっそんな情報があるの?と気になるものがあればサーバーにアップされている詳細を見に行き、深掘りしにいくかたちが多いです。
■関与するクライアントの業種が様々
所員人数が限られてる分、事業会社、学校法人、社会福祉法人、医療法人、公益法人等、色々な分野のクライアントに関われます。クライアント毎にチームメンバーが編成されるところは大手と同じですが、メンバーがほぼ同じことはよくあります。
各分野で基準等の拠り所が異なるので、違いを理解するのに最初苦労しました。
続けていくうちに自分の得手不得手の分野がわかってくることも。
以上、断片的ではありますが、簡単に違いを紹介してみました。
俯瞰してみますと、規模の違いに伴って、大手・中小の特徴がでていますが、どちらも自分の考え方次第で魅力があると思います。
仕事に必要な情報は入手できますし、それをどこまで知りたいかは自分の気持ち次第です。
ただ自分が分かっていないと、クライアントやチーム内でしゃべれなくなってしまうので、会計士は日々学ぶことが宿命なようにも感じます。
もし監査法人選びでお悩みの方がいらっしゃれば、その一助となれば幸いです。
最近は一段と寒い日が続いています。
オミクロン株も流行しつつありますので皆さまご体調第一にお過ごしください。